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1830. 感染症数理モデル-18 投稿者:杉本典夫 [URL] 投稿日:2020/04/14 (Tue) 17:45:52
 感染予防対策には、各国の自然環境と社会環境と国民性が大きく反映されます。各国の医療従事者の人達は、自国のそれらの要因を考慮して、試行錯誤しながら、最適と思われる感染予防対策を立て、まさしく命がけで実践しています。そのため他国の感染予防対策の中で、自国に応用できそうな部分を学ぶことは大切ですが――実際、各国の感染専門家達は定期的に連絡を取り、意見を交換し合っています――、色々な要因を考慮せずに、表面的な結果だけを見て対策の効果を比較するのは、あまり意味のあることではありません。
 集団の背景因子(性別や年齢等)が異なれば、同じ疾患でも感染率と死亡率が異なるのは当然です。そのため医学分野では、色々な集団における疾患の発症率や死亡率を比較する時は、背景因子による補正をし、調整発症率や調整死亡率にしてから比較するのが常識です。その意味でCOVID-19の場合は、国と国の比較よりも、国ごとに、同じような性質のインフルエンザとか、スペイン風邪と比較する方が実際的です。
 現在のところ、どの国も、COVID-19の感染率・死亡率ともに、インフルエンザ・肺炎の100分の1程度、スペイン風邪の1000分の1程度に抑えていて、奇跡的な成功を収めつつあると言って良いと思います。これに比べれば国と国の感染率のたかだか数倍の違いは、ほとんど誤差範囲です。

※「Preliminary In-Season 2019-2020 Burden Estimates」は、アメリカCDC(Centers for Disease Control and Prevention)のサイトから引用した、アメリカにおける今シーズンのインフルエンザの各種推定値です。インフルエンザの推定感染者数が3,900万人〜5,600万人であるのに対して、現在のCOVID-19累積感染者は約50万人ですから、約100分の1に抑えています。