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1850. 放送大学BSキャンパスex特集「感染症と人類~パンデミックを考える~」 投稿者:杉本典夫 [URL] 投稿日:2021/10/21 (Thu) 11:29:14
 先日、紹介した放送大学のBSキャンパスex特集「日本人は疫病とどう闘ってきたのか」に続く、感染症シリーズです。
 この特集の第1回「感染症の医学史」で、人類が経験した大規模感染症と日本における死者年間1万人以上の感染症を解説していました。この資料を見ると、過去の大規模感染症と比較すると今回のCOVID-19は感染者も死亡者も桁違いに少ないことがわかります。

 この資料は人数で記載されていますが、発生当時の人口で割って感染率と死亡率にすると差がさらに大きくなります。例えば1918〜1920年に大流行した有名なスペイン風邪(A型インフルエンザ・パンデミック)は、世界で3年間で約5億人が感染し、約5,000万人が死亡しました。当時の世界人口は約20億人ですから、1年あたりの感染率は約8.3%、死亡率は0.83%です。日本では3年間で約2,300万人が感染し、約38万人が死亡しました。当時の日本の人口は約5,700万人ですから、1年あたりの感染率は約13%、死亡率は0.28%です。
 それに対してCOVID-19は世界で2年間で1億9662万人が感染し、419万9千人が死亡しました。現在の世界人口は約77億人ですから、1年あたりの感染率は1.3%、死亡率は0.03%です。日本では2年間で91万人が感染し、1万5千人が死亡しました。現在の日本の人口は約1億2000万人ですから、1年あたりの感染率は0.4%、死亡率は0.006%です。この感染率と死亡率をスペイン風邪と比較すると、世界では10分の1〜30分の1程度、日本では30分の1〜50分の1程度です。

 インフルエンザとCOVID-19は疾患の性質が似ているので、もしこれが100年前に流行したらスペイン風邪以上の死亡者を出したと思います。それが現在のところはスペイン風邪の10分の1〜50分の1程度の感染率と死亡率に抑えられているのは、先人達の命がけの努力による医学の発達と、それに裏打ちされた医療従事者の人達の命がけの努力の成果です。
 天然痘は1980年にWHOが根絶宣言を出し、チフスもペストもコレラもインフルエンザもワクチンと治療法が開発されて、現在ではパンデミックを起こすような怖い感染症ではなくなりました。その結果、これらの感染症の恐ろしさが忘れられすぎたせいか、COVID-19の感染率と死亡率を現在の程度に抑えている奇跡的とも言える現在の状況と、近代医学の進歩の凄さが、残念ながら世間ではあまり認識されていないような気がします。(~_~;)

※こちらが、放送大学BSキャンパスex特集「感染症と人類~パンデミックを考える~」の公式サイトです。
https://www.ouj.ac.jp/hp/o_itiran/2021/1011.html