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1875.
Re[1874]:統計量と中心極限定理について
投稿者:
杉本典夫
[
URL
] 投稿日:2022/10/31 (Mon) 14:27:00
>上条あかね様
>> (1) X が平均 μ,標準偏差 σ の正規母集団から無作為抽出した大きさ n の標本の平均,つまり,確率空間 (Ω,Σ,P) と確率変数 X:Ω→R から誘導される確率測度が N(μ,σ^2/n) のとき,
>> N(0,1) の確率密度関数の [-c,c] 上の積分を p (0<p<1) とすると,P({ω∈Ω||X(ω)-μ|≦c×σ/√{n}})=p が成り立つ.
成り立ちます。そして母集団が正規分布ではなくても、中心極限定理によって2つ目のことが成り立ちます。
中心極限定理については次のページを参考にしてください。
1.3 データの要約方法 (注7)
http://www.snap-tck.com/room04/c01/stat/stat01/stat0103.html#note07
>> (2) B(1,p) (0<p<1) に従う N 個の独立な確率変数の和を S_{N} とおくと
>> (2-1) S_{N} は B(N,p) に従い,その期待値は N×p となる.
>> (2-2) {S_{N}/N}_{N=1}^{∞} は p に概収束する.
これも二項分布の性質と中心極限定理によって成り立ちます。これについては次のページを参考にしてください。
付録1 各種の確率分布 (5) 二項分布(binominal distribution)
http://www.snap-tck.com/room04/c01/stat/stat99/stat9901.html
>> ※ 私は,ミーゼスの頻度説や経験的確率というワードを学生時代に啓蒙書で目にした程度であり,現代の確率論といえば,測度空間から構成される公理的なもので,
>> 統計には母集団,標本集団という用語はあるものの数学にはそれらの確率分布(確率変数から誘導される確率測度)しかなく,標本も同一分布に従う独立な確率変数の列のこととしか見ていませんでしたので,母集団や無作為抽出を実体のある対象と捉え,大数の法則に根ざす立場は新鮮でした.
ネイマン・ピアソン統計学で用いる頻度論的な結果の確率も、ベイズ統計学で用いる主観的な原因の確率も、どちらもコルモゴロフの確率の公理と矛盾せず、公理的確率の条件を一応は満足しています。
でも統計学は現実のデータに適用できなければ無意味なので、現実のデータに理想化した数学モデルを近似的に当てはめ、確率論に従って理論解を求めて、それを現実の現象に逆近似して結果を解釈します。この理想化した数学モデルと近似・逆近似法の違いによって色々な学派があるのです。
その意味で、統計学者はよく「統計学は応用数学ではなく数学応用学だ!」と言いますよ。(^_-)