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1941.
Re[1940]:細菌叢解析
投稿者:
杉本典夫
[
URL
] 投稿日:2023/07/19 (Wed) 14:38:54
>北の大学院生さん
こんにちわ! 細菌叢解析の続報を知らせていただき、ありがとうございます。m(_ _)m
> green teaのカロリー摂取量を目的変数にし、主成分スコアを説明変数にした重回帰分析なのですが、回帰係数が小さく、解釈が難しいです。
> また、よく良くデータを見るとgreen teaのカロリー摂取は13段階になっていて、他と違い13段階すべての人数が多めだったという特徴がありました。
> 0,少ない人、中等度、多い人という感じに分かれています。
> 順序ロジスティック回帰を行うとオッズ比1(1~1)となり、影響が小さく細菌叢は複雑な影響を受けて構成されると改めて思いました。
う〜む、なかなか一筋縄ではいかないデータのようですね。
> CoDaPackのフリーソフトで特殊な解析を検討してみます。
CoDaPackはまだ使ったことがありません。僕はソフト自作派なので、既存の統計ソフトはバリデーション用に使うだけです。何しろ統計ソフトのマニュアルを読むよりも、自分でプログラムを組む方が手っ取り早いですからね。(^_-)
> さらに、全く関係ないことですが、最近、Juliaをダウンロードしてプログラミング言語を学び始めました。
> Juliaは計算が早かったです!!Rもまだまだ使いこなせていませんがたくさん勉強しようと思います。
僕もJuliaを使ったことがありますよ。Juliaは表向きはスクリプト言語と言いながら、実は裏でコンパイルしているので、2回目以後の実行が非常に速くなりますね。僕の母国語はC++なので、スクリプト言語は小規模なプログラムを組む時だけ使っています。例えば、この会議室はPHPで自作してますよ。(^_-)
> F/B ratioが一般化されているのでActinobacteria/BやProteobacteria/BなどBacteroidetesを規格化成分として利用する方法も検討しています。
> Bacteroidetesは0の人がおそらくほとんどいないので悪くないですが、これが不変成分ならばもっと詳しくわかるのですが、、、
アルツハイマー患者の脳髄液中の色々なペプチドの解析をした時、最も安定性があるといわれているペプチドを規格化成分として利用してペプチド比を求め、それらを診断指標にして解析したことがありますよ。この方法は非常にうまくいき、論文がNatureに掲載されました。そしてその論文以後、脳髄液中のペプチドの解析はペプチド比を用いるのが一般的になりつつあります。
ペプチド比のアイデアは医学研究者が思いついたものであり、僕はデータ解析のお手伝いをしただけです。こういう優れたアイデアは、やっぱり臨床現場でいつも患者を診ていて、検査値の意味を皮膚感覚で知っている研究者でなければ思いつかないものだと、あらためて痛感しましたよ。
> この世の中で何か大きな関係を見つけるのはとても難しいと思わされています。
そのような関係を見つけるには、やはり臨床現場での経験が重要だと思います。よく言われるように、医学には「科学の知(科学理論&客観的なデータ)」と「臨床の知(臨床現場での経験)」の両方が必要だと思います。
それでは、今後ともよろしくお願いします。m(_ _)m