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753. 「嗚呼 満蒙開拓団」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/08/17(月) 17:06:57
・「嗚呼 満蒙開拓団」羽田澄子監督、2008年、日本

 「痴呆老人の世界」や「安心して老いるために」などの作品で有名な記録映画
作家、羽田澄子監督のドキュメンタリー映画の秀作です。

 自身が満州からの引揚者である羽田監督は、筆舌に尽くしがたい苦労の末に日
本に引き揚げてきた人達や残留孤児達を訪ね、日本の敗戦前後の逃避行の実態を
淡々と、しかし執念と気迫を込めて浮かび上がらせていきます。

 羽田監督のインタビューに答える人達は、彼女が醸し出す独特の包容力と優し
さに包まれ、彼女を信頼し切った様子で淡々と本音を語っています。

その等身大の姿は、ドラマや演出過多のドキュメンタリーでは決して見られな
いものであり、僕の両親が折にふれて満州からの引き揚げの様子を語ってくれた
姿とダブって見えて、とても人事とは思えませんでした。

 エッセイコーナーに展示してある「行雲流水
(http://www.snap-tck.com/room02/c02/ryusui/ryusui.html)」を書くために、
満州からの引き揚げ者と残留孤児など関する色々な資料を調べたので、ある程度
のことは知っているつもりでした。

 しかしこの作品の主要なテーマである「方正(ほうまさ)地区日本人公墓」のこ
とは、今回、初めて知りました。

 この公墓のことを書き出すと長くなるので、別の書き込みにするとして、とに
かく中国人の懐の深さにあらためて感動し、中国人の大人(たいじん)ぶりに比べ
れば日本人はまだまだほんの子供にすぎないと、つくづく思い知らされました。

 この作品を見ると、国家という非人間的な組織について深く考えさせられると
同時に、国と国がナショナリズムを高揚させて争うことがどれほど馬鹿げたこと
であり、不毛なことであるかということを痛感させられます。

 羽田監督は「この映画を作り終えて、大きな重い宿題をひとつ果たした気持ち
だ」と述べています。満州からの引揚者である彼女にとって、この作品は特別な
思い入れのある作品なのでしょう。

 引揚者の子供である僕にとっても、この作品は特別な思い入れのある作品にな
りました。

                            とものり

752. 所得税の予定納税 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/08/12(水) 10:35:47
 先日、税務署から「平成21年度分所得税の予定納税額の通知書」というものが
きました。

 「所得税の予定納税」とは、去年の確定申告で確定した所得税が一定金額(15
万円)以上の場合は、今年の所得税予測額を前払いさせるという制度です。

 この制度は、サラリーマンの税金天引き制度や源泉徴収制度と同じように、税
金を無理矢理前払いさせて税収入を確実なものにすると同時に、税金の取りすぎ
に気づかれないようにしようという、実にけしからん制度です。

 所得税の額は確定申告によって決まるものであり、確定申告後に徴収するのが
本来です。

 ところが住民の自発的な確定申告に任せていると、税金を取り損なう恐れがあ
るため、税金を前払いさせ、年度末に年末調整または確定申告をさせて、過不足
分を調整しようというのです。

 色々な費用の中には、医療費のように課税対象から控除されるものがあります
が、税金の前払い時にはそれは考慮されていないため、住民全員が確定申告をす
れば、払い過ぎた税金が戻ってくる人の方が断然多くなるはずです。

 つまり、我々住民は税金を取られ過ぎているわけです。

 ところが散々苦労して確定申告しても、戻ってくる税金はわずかなので、たい
ていの人はわざわざ苦労して確定申告しませんし、税金が取られ過ぎているとい
うことを知らない人が大半でしょう。

 また税金を前払いされば財政のキャッシュフローが良くなり、余剰のお金を貯
蓄することによって金利を稼ぐこともできます。

 ビジネスの世界では支払いはできるだけ遅くするようにし、前払いするのなら
ば、その間のキャッシュフローの目減りによる損失と金利の損失を考慮して、支
払い金額を値引きしてもらうのが常識です。

 ところが税務署は税金を前払いしても、税金の値引きを全くしないばかりか、
前払いを制度化して住民に前払いを強制しているのです。

 実際、政府や役所のやることは非常識なことばかりで、知れば知るほど腹が立
ちます。凸(-"-メ)

                            とものり

751. 豊田国際ユースサッカー大会 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/08/10(月) 10:34:48
 昨日(8月10日)、豊田スタジアムで行われた豊田国際ユースサッカー大会を観
戦してきました。(^o^)/

 この大会は豊田スタジアムの建設を機に始められたものであり、今年で10回目
になります。出場するのは世界のユースチームで、5回目以後は各国のU-16代表
チームが出場しています。

 今年はU-16メキシコ代表、U-16韓国代表、U-16日本代表、そして地元のU-16名
古屋グランパスエイト・愛知県・豊田市高校選抜の4チームが出場し、総当りの
リーグ戦を行いました。

 国際大会には色々な国のチームと応援団が来て、それぞれの国のお国柄が表れ
た試合と応援をします。この大会でも、U-16チームなのに、すでにそれぞれの国
の特徴がはっきりと表れた試合内容でした。

 U-16メキシコ代表チームは個人技と身体能力が高く、U-16韓国代表チームは頑
強な身体を生かしたシンプルな戦術を取り、U-16日本代表チームはテクニックと
組織力を生かした戦い方をするといった感じで、荒削りながらそれぞれの国の特
徴がよく表れていました。

 また優勝したU-16メキシコ代表の陽気なはしゃぎぶりは、いかにもお国柄とい
う感じで、見ているこちらまで楽しくなってしまいました。

 ユース大会ということで観客にも子供が多く、勝ち負けにあまり拘泥しない素
直な反応が微笑ましい、実に楽しい大会でした。(^o^)v

                            とものり

750. 「マインド・ゲーム」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/08/07(金) 12:02:18
・「マインド・ゲーム」湯浅政明監督、2004年、日本

 ロビン西の幻のマンガ「マインドゲーム」をアニメ化した作品です。

 原作の破天荒なパワーとシュールさをうまくアニメにしていて、少なくとも松
本大洋の傑作漫画「鉄コン筋クリート」をアニメ化した作品よりは成功していま
す。何よりも、作品から熱気が感じられるところが気に入りました。(^o^)v

 もっとも、松本大洋はお気に入りの漫画家でなので、アニメ化された作品や映
画化された作品には、どうしても不満を感じてしまうのですけどね。(^^)ゞ

 ただ、せっかくハチャメチャなパワーでシュールに遊びまくっておきながら、
後半は予定調和的なストーリー展開に収め、何か象徴的なことを語ろうとして、
スケールの小ささを露呈してしまったのが惜しまれます。

 何かを語ろうという意欲と、それを表現する技術はやたらと持っているのに、
語るべきテーマとしてはスケールの小さい極めて個人的なものしか持っていない
という、近年のマンガやアニメに共通する特徴をこの作品も持っているようです。

 スケールの大きなテーマは、たいてい戦争や動乱や圧政といった悲惨な経験か
ら湧き出てくることが多く、個人的なテーマが多くなるのは平和な時代の証であ
り、決して悪いことではないと思います。

 ただこの作品に関しては、最後までシュールに徹して欲しかった気がします。

                            とものり

749. 茅の輪くぐり 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/08/02(日) 16:18:37
 昨日(8月1日)、近所の高牟神社で茅の輪くぐりをしてきました。(^o^)v

 茅の輪くぐりは、穢れを祓うための行事である「大祓(おおはらえ)」で行われ
るもので、本来は旧暦の12月と6月の晦日(30日)に行われるそうです。

 昨年の大晦日に同じ神社で茅の輪くぐりをしたので、それから半年間(実際に7
ヶ月間(^^;))に溜まった穢れを、昨日、祓ったことになります。

 茅の輪をくぐる時の正式な作法は、まず最初に輪の正面に立って軽く一礼し、
左足から輪を跨いで左回りに回り、正面に戻ってまた軽く一礼し、次は右足から
輪を跨いで右回りに回り、また正面に戻って軽く一礼し、また左足から輪を跨い
で左回りに回り、またまた正面に戻って軽く一礼してから、最後に輪をくぐり抜
けて拝殿に進んで参拝する、というものだそうです。

 この動きを上から見ると——つまり天にいる神様から見ると、人が八の字型に
輪を潜っているように見えます。実はこれは、宮司さんが神殿に向かって祓い串
で御祓いをする時の動きを、神殿にいる神様から見た時の動きと全く同じです。

 つまり茅の輪をくぐりは、自らの身体を使って御祓いをしていることになるわ
けです。

 昔から行われてきた行事は、一見、わけがわからない非合理なものに思えても、
昔の世界観の中でそれなりに理屈が通っていて、実はけっこう合理的だったりし
ます。

                            とものり

748. Re[747]:無題 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/07/26(日) 21:50:34
>山本直樹先生

>>私は自民党政権に与えられた「カイカクの本丸」が
>>何なのかと言えば、恐らく、あくまで推測ではありますが、
>>「医療分野」なのではないかと考えています。

 僕も、その推測は正しいと思いますよ。何しろ、医療費の増大は日本の財政赤字の
大きな要因ですからね。

 団塊の世代が高齢になり、多くの医療や介護が必要になれば、国民皆保険制度が破
綻するのは目に見えていますよね。

 そうなれば、健康保険料を増やして負担を国民全員で分担するか、それとも国民皆
保険制度をやめ、欧米のように「命をカネで買う」社会にするか、どちらかしかない
でしょうね。

 「命をカネで買う」社会になれば、救急患者が病院をたらい回しにされるというこ
とはなくなる代わりに、欧米のように、保険証を持っていない救急患者は、最初から
病院に運び込まれずに見殺しにされることになり、マスコミの「患者のたらい回し」
タタキは無くなるでしょう。(^^;)

 日本の救急病院は、救急車をタクシー代わりに利用する不埒な軽症患者まで親切に
治療し、あげくは治療費を踏み倒され、ごく希に致し方なく救急患者を断ったために
「患者のたらい回し!」とマスコミにたたかれても、医療に対する使命感と助け合い
の精神から、文句も言わずに必死に頑張っているスタッフによって、今のところは何
とか持ちこたえていますよね。

 「命をカネで買う」欧米のような社会になれば、そういった使命感と助け合いの精
神は無くなり、ある意味で医療スタッフは楽になるでしょう。

 そのような社会になった暁には、国民は「カイカク」の本当の姿を知ることになり、
そのような政権を選択したことを後悔するかもしれません。

 でも小泉政権を支えたマスコミと国民の多くが、今は経済危機に驚いて、責任を誰
かに押し付けようとして無意味な「犯人」探しをしています。

 そして当の張本人達は、自分がやったことの責任を取ることもなく、間違った政策
を行ったという自覚も無く、今でも正しいことをやったと思っていて、堂々と講演会
などをしています。

 だから「命をカネで買う」社会になっても、政権担当者が間違った政策を行ったこ
とを自覚し、そういった政権を選択したことを国民が後悔する可能性は、残念ながら
低いかもしれませんね。(~o~)

                          とものり

747. 無題 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/07/25(土) 14:33:02
ブッシュ大統領と小泉総理大臣は、規制改革・競争政策に関する分野別および
分野横断的な問題に焦点を当て、経済成長や市場開放を促進するため「
日米規制改革および競争政策イニシアティブ」(規制改革イニシアティブ)を2001年に
設置しています。このイニシアティブは、日米間の貿易と経済関係をさらに強化する役割
を引き続き果たしています。 私は自民党政権に与えられた「カイカクの本丸」が
何なのかと言えば、恐らく、あくまで推測ではありますが、「医療分野」なのではないか
と考えています。
現在は米国金融資本に国民の生活を売り渡した売国小泉構造改革の正体をあらためて
見せつけられています。日本と言う国が、政府・官僚の無能さにもかかわらず、
今日までかろうじて持ちこたえることが出来たのは、この国に伝統的に根づいた助け合い
の精神であると私は思っているのです。
 米国金融資本主義はその日本の風土までも容赦なく破壊しました。小泉構造改革は
忠実にその執行人の役割を果たしたのです。これほど腹立たしいことはありません。

746. 日食と健康診断 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/07/22(水) 16:34:33
 今日(22日)は久しぶりに日食が起きたというのに、何と健康診断と重なってし
まいました…!p(ToT)

 フリーランスになったため、健康診断は自分で最寄の健診センターで予約を取
って実施してもらわなければなりません。1ヶ月ほど前に予約を取った時、今日
の午前中を指定されたので、何気なくOKしてしまいました。

 後になって日食の日だということに気付きましたが、健康診断中でも日食くら
いは見られるだろうと思って、そのままにしておきました。

 ところが健診センターは、外から見られないように全ての窓にカーテンがして
あり、太陽を見ることができません。(~o~)

 しかも健康診断は午前10時頃から12時頃までかかりましたので、日食の時間と
まるまる重なっていました。全く、宇宙的な間の悪さです。(^^;)

 もっとも名古屋は曇っていて、日食はほとんど見えなかったようですから、多
少は諦めがつきます。

                            とものり

745. 「まぼろしの市街戦」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/07/16(木) 09:46:35
・「まぼろしの市街戦(Le Roi de coeur)」フィリップ・ド・ブロカ監督、1967
年、フランス/イタリア

 第一次世界大戦中のフランスの小さな町で起きた、ドイツ軍とイギリス軍の市
街戦を寓話的に描いた作品です。

 741番で紹介した「ライフ・イズ・ミラクル」と比べると、同じように戦争を
題材にした寓話的な作品でありながら、この作品にはフランスらしいエスプリと、
人を食ったようなギャグが溢れていて、ほとんどメルヘンになっています。

 そのため戦争に対する嫌悪感と絶望感は希薄な代わりに、哲学的で観念論的な
戦争批評が色濃く感じられます。これは監督の資質の違いであると同時に、お国
柄の違いなのかもしれません。

 「ライフ・イズ・ミラクル」を観た後なので、少々物足りない感じがしました
が、マスタード入りマシュマロ(^^;)という感じの、愛すべき佳作ではあると思
います。

                            とものり

744. Re[743]:「マイ・アメリカン・ジャーニー」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/07/07(火) 12:15:04
>山本直樹先生

>>パウエルの著書『マイ・アメリカン・ジャーニー』は、まことに興味深いものです。

 大のアメリカ嫌いのため(^^;)、この本は読んだことはありませんが、全米でベス
トセラーになり、日本でも評判になっているようですね。機会があれば、読んでみた
い本ですね。

>>戦争を起こすのは、一部知識人とメディアと政治家と一般国民です。
>>「勇ましいいことを口にするだけの人々」か有害なのです。

 ほとんどの戦争は、権力者が提唱し、商売人がお膳立てし、”知識人”と呼ばれる
人達が賛同し、マスメディアが煽り立て、一般国民が付和雷同して起こりますよね。

 この図式は戦争に限ったことではなく、暴動でも選挙でも同じであり、例えば新
型インフルエンザ騒動のような社会騒動でも似たような図式ですね。

 民衆の一人一人が付和雷同せず、思考停止状態に陥らず、事実を客観的に把握して
冷静に考え、己の心の中にある偏見や利己心や欲望を直視してそれを克服し、権力に
おもねることなく、組織やしがらみに縛られず、勇気を持って行動すれば、権力者は
手も足も出せず、戦争は起きないということを、ガンディー翁が既に証明しています。

 でも民衆がそういった行動を取らないように、情報を操作し、”知識人”とマスメ
ディアを利用するのが権力者の常套手段ですから、本当に油断も隙もありませんよね。

 国民は国という株式会社の株主兼ユーザーであり、政府は役員、公務員は社員です
から、株主兼ユーザーである国民は、役員と社員が会社を正常に運営しているかどう
かを監視し、業務査定を行い、査定結果が悪い役員の首をすげ替える、といったこと
を常に行う必要があります。

 「業績が悪いと首を切られる!」とか「業績が悪いと給料を減らされる!」といっ
た緊張感がないと、誰でもすぐにサボろうとしますからね。

 もっとも、そういった緊張感があっても、サラリーマン時代の僕はサボってばかり
いましたけどね。(^^)ゞ

                          とものり

743. Re[741]:「ライフ・イズ・ミラクル」 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/07/06(月) 17:33:25
パウエルの著書『マイ・アメリカン・ジャーニー』は、まことに興味深いものです。
「戦争の現実を熟知する武官であるが故に、戦争という選択に慎重である」。
こうした感性の意味は、現在の日本では、もっと知られていいものでしょう。
戦争を起こすのは、一部知識人とメディアと政治家と一般国民です。
「勇ましいいことを口にするだけの人々」か有害なのです。

742. 「大統領の理髪師」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/07/06(月) 10:29:59
・「大統領の理髪師(Hyojadong ibalsa)」イム・チャンサン監督、2004年、韓国

 韓国映画界の新鋭、イム・チャンサン監督のデビュー作であり、1960年代の軍
事独裁政権下の韓国を庶民の視線から描いた秀作です。

 この作品は、ともすれば深刻で悲劇的になりがちなテーマを、コミカルな味付
けで寓話的に描いています。そのため少々突っ込み不足の感があるのは否めませ
んが、あまりにも近い時代であり、現在でもその影響が強く残っているせいかも
しれませんし、その国の住民でなければわからない、ある種のタブーがあるのか
もしれません。

 例えば現在の日本でも、第二次世界大戦中の天皇と軍事独裁政権のことを描こ
うとすると、どうしても突っ込み不足の作品になってしまうでしょう。

 しかしその突っ込み不足に対する不満を補って余りあるのが、ちょっと間が抜
けているものの、実直でお人好しの主人公を演じているソン・ガンホです。

 国の言うことを素直に信じ込み、権力者には頭が上がらない典型的な小市民で
ある主人公が、激動の時代に翻弄されながらも、自分の気持ちに正直に生きよう
と必死にもがくさまを、コミカルな中に、誠実さとペーソスを滲ませて見事に演
じ切り、実にいい味を出しています。

 ソン・ガンホは、619番の書き込みで紹介した「グエムル 漢江の怪物」でも
同じような役柄を好演していましたが、この作品ではより一層磨きがかかり、正
に適役です。

 この作品を観て、すっかり彼のファンになってしまいました。(^o^)v

                            とものり

741. 「ライフ・イズ・ミラクル」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/07/02(木) 18:30:56
・「ライフ・イズ・ミラクル(Zivot je cudo)」エミール・クストリッツァ監督、
2004年、ユーゴスラビア/フランス

 「アンダーグラウンド」を観て、すっかりファンになってしまったクストリッ
ツァ監督の近作です。

 独特のシニカルな笑いとシュールなギャグ、リリカルな詩情とホロリとさせる
ペーソス、そして猥雑かつ強引なパワーは健在で、新作のたびに何でもありのご
った煮的味わいがますます濃くなっているようです。(^o^)v

 この作品はボスニア内戦時の実話を基にしているとのことですが、クストリッ
ツァ監督に料理されると、戦争のスープに悲恋という食材を入れ、調味料として
ロバ、熊、犬、猫、アヒル、馬、鷹、鉄道、サッカー、オペラ等々を手当たり次
第にぶち込んだ、シュールでリリカルで味わい深いごった煮的悲喜劇が出来上が
ります。

 ボスニア内戦をこれほどハチャメチャかつ楽観的に描きながら、戦闘シーンは
奇妙にリアルかつ悲惨であり、戦争に対する嫌悪感と絶望感に満ちています。

 これに比べると最近の日本の映画やアニメで描かれる戦争や戦闘シーンは、深
刻そうな雰囲気の中でいかにもリアルそうに描写していながら、その実、コンピ
ュータの戦争ゲームを思わせる空虚な絵空事であり、表面的な格好良さに対する
憧れのようなものを感じます。

 この嫌悪感と憧れの違いは、制作スタッフの実際の戦争体験の有無を反映して
いるような気がします。

 あるいは爆撃機から爆弾を落としてそれが地上で爆発する情景を、戦場とは無
関係な国のTVニュースで見ている人の感覚と、実際に地上にいて、爆弾を落とさ
れた人の感覚の違い、と言っても良いかもしれません。

 たとえ平和ボケと非難されようとも、僕はこの嫌悪感と憧れの違いを肌身で知
るような時代に逆戻りして欲しくないと、できれば世界中が平和ボケになるよう
な時代になって欲しいと思っています。

                            とものり

740. Re[739]:平和 江戸時代 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/06/27(土) 20:43:09
>山本直樹先生

>>明治維新後、日本が江戸時代に否定的になったのは当然とも言えます。
>>戦争国家としては、平和国家は望ましくないからです。

 軍事クーデターによって政権を奪った権力者は、自己を正当化するために、前権力
者を極悪非道の輩だと非難し、その治世を暗黒時代だと全面否定するものであり、こ
れは古今東西、変わらないもののようですね。

 類人猿、特にチンパンジーの群れのボスが変わった時、前のボスの子供を全て殺し
てしまう「子殺し」という有名な現象があります。

 チンパンジーの女性(京都大学霊長類研究所の松沢哲郎教授は、「チンパンジーの
雌」とは言わず、敬意を込めて「チンパンジーの女性」といいます)は、子供を育て
ている間は発情しないため、新しいボスが自分の子供を産ませるために、前のボスの
子供を殺してしまうのだそうです。

 クーデターによって政権を奪った権力者が前の権力者を全面否定するのは、類人猿
の頃から変わらない習慣なのかもしれません。(^^;)

 特に明治政府は富国強兵政策を推し進め、欧米列強と対抗して、アジアの植民地化
を目指していましたから、江戸時代=平和国家=文化国家を全面否定し、文明国家=
軍事国家という図式を国民に信じ込ませる必要があったのでしょう。

 でも最近になって江戸時代の再評価が行われるようになり、ようやく明治政府の洗
脳状態から逃れつつあるようですね。

 門外漢の僕から見ると、歴史や考古学などには、色々と納得できない”通説”がま
かり通っているように感じられました。

 例えば「縄文時代は野蛮な原始時代であり、弥生時代になって稲作が始まり、よう
やく明るい文明の時代になった」とか、「江戸時代は暗黒の封建時代であり、明治維
新の文明開化によって明るい近代になった」といった通説は、昔から僕には納得でき
ないものでした。

 縄文時代は1万数千年もの間、安定に続いていますし、江戸時代は300年あまりの間、
安定に続いています。そしてその間、戦争のような大きな争いを起こしていません。

 それに対して、弥生時代には歴史上初めて国同士の戦争が起こり、明治時代になる
と外国と戦争に明け暮れるようになります。

 こういった事実を見ると、僕には弥生時代や明治時代こそが野蛮な時代であり、縄
文時代や江戸時代は平和な時代のように感じられていました。

 そういった疑問を薄々感じながらも、高校時代までは、大学受験のこともあって、
学校で教わったことをそのまま素直に信じていました。

 それが大学に入り、色々な人に会い、色々なことを経験し(特に学生運動ですね)、
色々なことを自分なりに調べてみて、それまで学校で教えられたことは、もしかする
と間違っていたのではないか、大人の社会にとって都合の良いことを教えられ、洗脳
されていたのではないか、と疑問を抱くようになりました。

 そこでそれまで教えられたことを全て白紙に戻し、できるだけ客観的な事実と科学
的方法論を基礎にして、EBK(Evidence Based Knoledge。(^^;))体系を構築してみよう
と決心しました。

 しかし、20年近くかかって刷り込まれた偏見を全て払拭することは非常に難しく、
それから30年以上たった現在でも、偏見をなくす作業が続いています。

 これはもう、僕のライフワークのようなものですね。(^^)ゞ

                          とものり

739. 平和 江戸時代 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/06/27(土) 16:44:47
江戸時代は後半になると質実剛健を尊んだ武士の文化は急速にゆるんでいき、 春風駘蕩たる社会が形成されました。 歌舞伎・浮世絵といった文化が栄えました。 その他に園芸植物の栽培といった地味な文化もあります。 万年青などの趣味が盛んになり、身の回りに植物を育てる文化が広まっていきます。 染井吉野もこの頃、品種改良によって生まれました。 錦鯉という、手間暇をかけて品種改良する鑑賞動物も生まれました。
一言で言えば、大衆文化が生まれました。
平和国家だからこそ、大衆文化が生まれたと考えられています。
平和国家でなければ大衆文化は生まれない、とまでは言えませんが、
平和国家であることは幅広い文化を生み出す基礎でしょう。
明治維新後、日本が江戸時代に否定的になったのは当然とも言えます。
戦争国家としては、平和国家は望ましくないからです。
江戸時代が堕落した社会として否定的にとらえられたのは、その影響にみえます。島原の乱以来、200年以上にわたる平和なパクストクガワーナとくらべて、明治から1945年までの70数年間のうち、わが国が何らかの形で戦争に関わった年数が4割を占めるという指摘、つまり、日本の近代がまさに戦争の時代だったという客観的事実の提示は今日の世相に鑑みても重い問いかけでしょう。

738. U20世界ラグビー選手権大会順位決定戦 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/06/22(月) 20:22:19
 昨日(21日)、先週に続いて「U20世界ラグビー選手権大会」の順位決定戦を観
戦してきました。(^o^)/

 順位決定戦を観戦する予定はなかったのですが、残念ながら日本が予選リーグ
でグループの最下位になってしまい、瑞穂競技場で行われる13-16位決定戦に出
場することになったので、急遽、日本の最終戦を観戦することにしたのです。

 13-16位決定戦には日本以外にイタリア、カナダ、ウルグアイが出場していて、
先日、日本はイタリアに負けたので、カナダに負けたウルグアイと15-16位決定
戦を行いました。

 この大会では、予選リーグの各グループ1位が準決勝と決勝つまり1-4位決定戦
を行い、2位が5-8位決定戦、3位が9-12位決定戦、4位が13-16位決定戦を行うと
いう、合理的な方式を採用しています。

 ラグビーのように、得点が沢山入るため比較的実力どおりの結果になりやすい
競技では、このような合理的な方式が向いているようです。

 それに対してサッカーのように、得点があまり入らないため番狂わせが起こり
やすい競技では、予選リーグの上位チームが横並びで決勝トーナメントを行うと
いう、多少ギャンブル的な要素のある方法の方が面白い気がします。

 その順位決定戦で日本はウルグアイに快勝し、前回大会と同じ15位になりまし
た。現在の日本の実力から考えて、ほぼ順当な結果といったところでしょう。

 今回はバックスタンドの最前列で観戦したので、すぐ目の間にピッチがあり、
しかも視線の高さが選手とほとんど同じなので、まるで線審のような気分で試合
を楽しむことができました。(^o^)v

                            とものり

737. Re[736]:自治体病院 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/06/18(木) 09:59:19
>山本直樹先生

>>多くの自治体病院が赤字です。
>>下記の論文は公企業と私企業が参入障壁のある市場では公企業の
>>民営化によって経済厚生が改善されることが示された論文です。

 論文をダウンロードして拝見しました。どうやらゲーム理論を応用した金融工学系
の論文のようですが、経済学は僕の最も苦手な分野なので(^^;)、ざっと読んだだけ
では全く理解できません。

 この論文を読みこなすには、経済学に関する基礎的な知識が必要のようです。経済
学に関する基礎的な知識を勉強しながら、もう少し詳しく読んでみますよ。

                           とものり

736. 自治体病院 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/06/17(水) 18:29:36
杉本先生
多くの自治体病院が赤字です。下記の論文は公企業と私企業が参入障壁のある市場では公企業の
民営化によって経済厚生が改善されることが示された論文です。
http://www.mof.go.jp/f-review/r52/r_52_014_027.pdf
難しい微分方程式が並んでいるのでわかりやすく解説していただければ幸いです。

735. U20世界ラグビー選手権大会予選 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/06/14(日) 20:48:44
 昨日(13日)、瑞穂競技場で行われた「U20世界ラグビー選手権大会」の予選を
観戦してきました。(^o^)/

 予選は東京、大阪、名古屋、佐賀で行われていて、日本が属するグループBは
東京の秩父宮競技場なので、残念ながら日本の試合は観戦できませんでした。

 その代わり、前大会で優勝したニュージーランドの試合があったので、それを
お目当てに行きました。

 ニュージーランドには数年前に行ったことがありますし、何といってもかの有
名な「ALL BLACKS」のU20チームなので、一度は生で試合を観戦したいと思って
いました。

 瑞穂競技場ではグループAの予選を行っていて、このグループにはニュージー
ランド、スコットランド、アルゼンチン、ウルグアイの4チームが入っています。

 どんな競技でも、国際大会には色々な国のチームと応援団が来ていて、それぞ
れのお国柄が表れた試合と応援をします。

 今回の試合でも、アルゼンチンとウルグアイの陽気な応援団と、ニュージーラ
ンドとスコットランドの、プライドを感じさせる迫力ある試合内容を大いに楽し
むことができました。(^o^)v

 また、日本では(または日本でだけは(^^;))メジャーではない競技の大会は、
こうるさいマスコミが大勢押しかけることがなく、選手や関係者がサービス精神
旺盛で、応援も非常にアットホームで、選手と観客が一緒になって競技を楽し雰
囲気に溢れていて、実に清々しくていい感じです。

 これまでにも、岐阜の各務原で行われた男子ホッケーの北京オリンピック予選
を観戦したり、フットサルの名古屋オーシャンズとカハ・セゴビアの国際親善試
合を観戦したりしましたが、どの競技でも、日本の野球観戦などでは(プロ野球
か高校野球かに限らず(~o~))味わうことが困難な、スポーツ本来の楽しさを十分
に味わうことができました。

 いやぁ〜、スポーツに限らず、生観戦は本当にいいですねぇ!(^o^)v

                            とものり

734. 筒井町天王祭 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/06/10(水) 10:36:25
 先日(6日)、近所の筒井町で天王祭があったので行ってきました。(^o^)/

 この祭には、名古屋市の文化財に指定されている2台の山車が出ます。1台は
「神皇車」といい、名前の由来である神功皇后、武内宿禰、巫女、そして采振り
人形の4体のからくり人形が乗っています。

 もう1台は「湯取車」といい、阿部晴明、湯取巫女、そして太鼓打ちと笛吹の4
体のからくり人形が乗っています。この湯取車は、名古屋市内現存の山車の中で
最も古いものだそうです。

 これら2台の山車には、からくり人形だけでなく、その人形の使い手達、笛と
太鼓の演奏者達が大勢乗っていて、相当な重量があります。

 その重い山車を力自慢の若者達が曳行するのですが、途中で半ズリ(車輪を地
面につけたまま方向転換すること)したり、高速回転したり、一人で持ち上げた
り(といっても、何しろ相当の重量なので、山車をわずかに揺らす程度です)と、
からくり人形以外にも面白い見所がけっこうあります。(^o^)v

 この天王祭は、天保年間にこの地で疫病が流行し、それを鎮めるために津島市
の津島神社から御札を受け、それを祀ったのが始まりと言われているそうです。

 津島市の津島神社は全国の津島神社・天王社の総本社であり、津島信仰の中心
地です。そしてこの神社は出雲系で、建速須佐之男命を主祭神とし、大穴牟遅命
(大国主)を相殿に祀っています。

 そのため津島神社の御札を祀る神社として、出来町に神明社を建立したのです
が、それがいつの頃からか須佐之男社になり、その後、数社の須佐之男社に分離
したそうです。

 筒井町の天王祭は建中寺(尾張徳川家菩提寺)門前の須佐之男社と、情妙寺前の
須佐之男社のお祭りで、神皇車が建中寺門前の須佐之男社から出発し、湯取車が
情妙寺前の須佐之男社から出発します。

 熱田神宮に草薙の剣が保管されていることや、津島神社が出雲系であることな
ど、何故か尾張地方には出雲系の神社が多い気がします。

 そういえば、出雲出身の知り合いが言っていたのですが、出雲言葉と尾張言葉
はイントネーションがよく似ていて、似た言葉がけっこうあるそうです。

 古代では、尾張地方と出雲地方は関係が深かったのかもしれません。

                            とものり

733. 「多変量解析入門」出版! 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/06/03(水) 21:43:37
 色々と前宣伝をしていた「医学・薬学・生命科学を学ぶ人のための多変量解析
入門」が、6月1日に出版されました!(^o^)/

 書店配本は6月2日ですが、配本される冊数が少ないため、よほど大きな書店で
ないと置いてないと思います。

 Amazon.co.jpなどのインターネット書店は既に取り扱っているため、近所に大
きな書店がない場合は、そちらから購入した方が便利でしょう。

 今回は、「研究室の常備薬」というキャッチコピーを編集者が付けてくれまし
たが、前の本と同様に「研究室の睡眠薬」という方が正確なので、不眠症でお悩
みの方には大いにお勧めです。(^^;)

 詳しい情報は、特別展示室(http://www.snap-tck.com/room05/room05.html)を
ご覧ください。

 とゆーことで、どちら様もよろしくお願いします。m(..)m

                            とものり

732. 「ギャラクシー・クエスト」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/29(金) 20:49:13
・「ギャラクシー・クエスト(Galaxy Quest)」ディーン・パリソット監督、1999
年、アメリカ

 「スター・トレック」へのオマージュ全開のSFパロディで、「スター・トレッ
ク」とトレッキーに対する愛情、そしてSFに対する愛情に溢れた、文句のつけよ
うがない傑作です!(^o^)/

 シガーニー・ウィーバーとアラン・リックマン(イギリスのシェイクスピア俳
優、「ハリー・ポッター」のスネイプ先生で有名)、そしてお気に入りのトニー・
シャルーブ(知る人ぞ知る、「名探偵モンク」!(^_-))以外はあまり馴染みのあ
る俳優が出演しておらず、いかにもB級映画っぽいチープな雰囲気をかもし出し
ています。

 しかしB級映画っぽいチープな雰囲気を確信犯的に狙いつつ、その実、実に綿
密に作り込まれた、笑いと涙と感動の堂々たる正統派コメディーです。

 製作者とスタッフと出演者の熱気、そしてみんなが楽しんで映画を作っている
ことが作品のいたるところから感じられ、最後の感動的な大団円では、思わず拍
手喝采して感涙にむせんでしまいました。

 チャップリンの「街の灯」のラストを観て泣かない人、あるいはこの作品の大
団円を見て拍手喝采しない人がいたとしたら、僕はその人とは友達になれそうも
ありません。(^^;)

 不幸にして、この傑作をまだ観ていないトレッキーやSFファンがいたとしたら、
すぐにDVDを借りてきて観賞することをお勧めします。

 それでは最後に、お約束の、

  Never give up ! Never surrender ! p(^O^)

                            とものり

731. Re[730]:[729]:上杉鷹山 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/05/26(火) 06:56:47
杉本先生
為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり

「やればできる、やらなきゃできない・・・」 当たり前の事のようですが、
類稀なる実績を残した鷹山公の言葉となると、重みが違いますネ。

                    

730. Re[729]:上杉鷹山 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/25(月) 21:20:00
>山本直樹先生

>>財政的に疲弊した米沢藩を上杉鷹山が立て直した史実については、今日広く知ら
>>れるところとなっています。

 「生せば生る、成さねは生らぬ何事も、生らぬは人の生さぬ生けり」で有名な、
鷹山公こと上杉治憲ですね。

 この分野は当館の常連であるヨシミツさんの専門分野であり、以前、パソコン通信
で色々と話題にしたことがありますよ。

 鷹山公は江戸時代の三名君には含まれておらず、明治から昭和初期までは、一般人
にはほとんど知られていなかったようですが、今日の日本では高く評価されている人
物ですね。

 時代背景が違い、世界観も倫理観も異なる時代の人物を、今日の世界観と倫理観に
照らして評価するというのは不公平であり、ある意味でナンセンスなことだと思いま
す。

 しかし時代を超えて普遍的な倫理観や世界観を追求するのは自然なことであり、そ
ういった普遍的な倫理観や世界観に照らして、別の時代の人物を評価するのも、やは
り自然なことではないかと思います。

 普遍的かどうかは自信がありませんが(^^;)、僕が独断と偏見で信じている倫理観
や世界観に照らすと、鷹山公は高く評価されてしかるべき人物だと思います。

                          とものり

729. 上杉鷹山 投稿者:山本 直樹 投稿日:2009/05/25(月) 20:01:51
財政的に疲弊した米沢藩を上杉鷹山が立て直した史実については、今日広く知られるところとなっています。特に経済人や行政関係のトップに評価され、今日の日本の行財政改革において、「鷹山に学べ」の声もあがっているほどです。こうした評価の陰で、一般には十分認知されないのですが、鷹山の改革内容の一つに「福祉政策」の側面があるのです。財政破綻した米沢藩の改革の第一に行ったのが、老人・障害者の保護でした。実は上杉鷹山の妻も知的障害者であったが、鷹山は妾を取ることも無かったとされています。(本当は一人妾をとるのですが子孫を残すためです。)鷹山は愛情とともに時に非情な決断をして改革を進めてゆきますが、その根本精神は三助(さんじょ)。一つは自助。二つ互助。三つ扶助でした。
イギリスの女流探検家イザベラ・バードは、明治初年に日本を訪れ、いまだ江戸時代の余韻を残す米沢について、次のような印象記を残しています。
南に繁栄する米沢の町があり、北には湯治客の多い温泉場の赤湯があり、まったくエデンの園である。「鋤で耕したというより、鉛筆で描いたように」美しい。米、綿、とうもろこし、煙草、麻、藍、大豆、抑子、くるみ、水瓜、きゅうり、柿、杏、ザクロを豊富に栽培している。実り豊かに微笑する大地であり、アジアのアルカデヤ(桃源郷)である。自力で栄えるこの豊沃な大地は、すべて、それを耕作している人びとの所有するところのものである。・・・美しさ、勤勉、安楽さに満ちた魅惑的な地域である。山に囲まれ、明るく輝く松川に灌漑されている。どこを見渡しても豊かで美しい農村である。


728. 拙著の出版日が決定! 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/22(金) 20:24:49
 718番の書き込みで宣伝した、拙著の題名と出版日が決まりました!(^o^)/

 題名は「医学・薬学・生命科学を学ぶ人のための 多変量解析入門」で、6月2
日に書店配本だそうです。

 今回の本も、前回の本と同様に−−おそらく前回の本よりもさらに−−売れな
いことが予想されます。(^^;)

 使えるコネやツテを全て使い、あらゆるチャンスをとらえて、前宣伝に努めな
ければなりません!p(~o~)

                            とものり

727. Re[726]:自転車のこと 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/15(金) 21:56:14
>ヨシミツさん

>>私の目線から言わせてもらうと、
>>今の名古屋の政策は、そんな決断をした人間に対しても、
>>自転車を利用しづらくする政策になる訳で、
>>どうも納得がいきません…。

 名古屋だけでなく、政府や企業やマスコミが言う「エコ」とは、消費者に商品を買
わせるための単なるイメージ戦略にすぎませんからねぇ。

 今日(5月15日)から実施される「エコポイント」も、エコの名を借りた全くの欺瞞
ですよね。

 自転車と徒歩で移動し、本と団扇を買って、風通しの良い部屋で静かに読書にいそ
しんでいるエコ人間には、エコポイントは全く付かず、自動車で排気ガスを撒き散ら
し、クーラーとテレビを買って、クーラーをガンガンに効かせた部屋でテレビを観て
いる似非エコ人間には、エコポイントが付くんですから、あきれ果てて文句を言う気
すらなくなってしまいますよ。(^^;)

>>個人的には支持したくないK村新市長ですけど、
>>そのあたりのことを訴えて、改善を求めてみましょうか…(笑)。

 新市長をよく知る人は誰でも、「個人的には支持したくない」といいますね。(^^;)

 僕も地元の町会議員選挙の時に経験しましたが、候補者の家に近い地元の人ほど、
その候補者の反対候補に投票するんですよ。

 候補者の人となりをよく知る人は、その候補者を敬遠し、候補者の人となりを知ら
ない人は、期待を込めてその候補者に投票するというのは、人間心理の面白いところ
ですね。(^_-)

                          とものり

726. 自転車のこと 投稿者:ヨシミツ 投稿日:2009/05/15(金) 16:04:15
>とものり さん
ヨシミツです。

名古屋市の主要駅周辺駐輪禁止+有料駐輪場政策には、
私も疑問を持っています。

私じしんは地下鉄・市バスを利用しないほど、
真の"エコ派"ではありません。
というか、おおいに利用してる方です(汗)。

しかし、自動車の運転免許を取得せず、
一生、持たないことを選択した人間です。

私の目線から言わせてもらうと、
今の名古屋の政策は、そんな決断をした人間に対しても、
自転車を利用しづらくする政策になる訳で、
どうも納得がいきません…。

個人的には支持したくないK村新市長ですけど、
そのあたりのことを訴えて、改善を求めてみましょうか…(笑)。


725. 自転車の駐車禁止と反エコ 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/11(月) 21:50:40
 最近、名古屋の大きな駅の周辺が自転車駐車禁止になり、自転車用の有料駐車
場ができています。お陰で、キャリンコ族の僕はやたらと迷惑をこうむっていま
す。(~o~)

 名古屋に転居した後、経費節減と健康のために、自動車を捨ててチャリンコ族
の仲間入りをしました。今は地下鉄などの公共交通機関もめったに利用せず、ひ
たすら自転車と徒歩で行動しています。

 「エコ」などという馬鹿げた欺瞞に興味は全くありませんが、自転車と徒歩は
いわゆる「エコ」向きな交通手段のはずです。

 ところがエコ製品に適用される「エコ製品特別優遇措置」は、自転車には適用
されませんし、自転車と徒歩で移動しても、地下鉄などを利用すると付けられる
「エコポイント」は付きません。

 この事実だけでも、政府が言うところの「エコ」というものが全くの欺瞞であ
り、民衆に自動車やバスや鉄道を利用させるための、単なるイメージ戦略にすぎ
ないことがわかります。

 ところが政府はそれだけでは満足せず、チャリンコ族いじめのために、駅周辺
などの要所を自転車駐車禁止地帯にして有料駐車場を作り、その利益を利用して
自動車用高速道路の料金を値下げするという暴挙に出たのです!

 いくら自動車業界から多額な政治献金を貰っているからといって、このあから
さまな自動車優遇とチャリンコ族いじめには、怒りを通り越してあきれてしまい
ます。p(ToT)

 自動車を優遇して反エコを推進し、チャリンコ族を迫害することによって、人
間を不健康な状態にして人類滅亡の時期を早め、本当の「エコ」をしようとして
いるのなら、大いに賛成です。

 でも、どうやらそんな深謀遠慮でやっているのではなさそうです。(^^;)

                            とものり

724. 「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/08(金) 20:41:20
・「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ(Nanny Mcphee)」カーク・ジョーンズ
監督、2005年、アメリカ/イギリス/フランス

 「ナニー」とは「乳母」のことで、要するに「メリー・ポピンズ」の二番煎じ
作品です。

 でも僕はこういったメルヘンが好きなので、教科書的なテーマと予定調和的な
ストーリー展開ながら、けっこう楽しめました。(^o^)v

 またイギリスの名女優エマ・トンプソンが、主役を演じ、脚本も書いています。
そして彼女は、最初の登場シーンでは醜い魔女のようなブス・メイクをしていて、
子供達が成長するにつれて綺麗になっていき、最後のシーンでは、高貴で美しい
彼女本来の姿になります。

 さすがは自分で脚本を書いているだけあって、彼女の演技力と美しさを十分に
生かした、心憎い演出です。

 とにかく、凛とした知的な美女である彼女のブス・メイクは、一見の価値があ
ります。v(^_-)

                            とものり

723. 「マルタのやさしい刺繍」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/05(火) 22:14:18
・「マルタのやさしい刺繍(Die Herbstzeitlosen)」ベッティーナ・オーベルリ
監督、2006年、スイス

 今年も三越映画劇場の招待券を貰ったので、カミさんと一緒に観に行ってきま
した。

 今回の作品も「大ヒットした作品ではないものの、映画ファンの間で話題にな
ったちょっといい作品」です。

 夫に先立たれた老女が、昔の夢を実現しようと努力することによって、生き甲
斐を見出していくという、テーマもストーリーもありがちな作品です。

 でもスイス映画というところが珍しく、スイスの美しく長閑な風景の中で、ス
イスの女性達によって演じられるところが新鮮で、それなりに感動しました。

 現代は、洋の東西を問わず、男性よりも女性の方が元気です!(^^;)

                            とものり

722. Re[721]:新著出版、おめでとうございます 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/05/02(土) 10:27:49
>ヨシミツさん

>>出版日を、教えて頂いたら、すぐに書店に注文します。

 今、最終校正段階ですから、出版は6月頃になるのではないかと思いますよ。

>>さて、わが家のことですが、
>>昨晩、義父が緊急入院し、
>>今朝早く、かみさんが日帰りでお見舞いにいきました。

 それは大変でしたね!

 親が健在のうちは自分も若い気がしていますが、親の健康に不安が出てくると、自
分も年をとった気になりますよね。

 昨年、兄貴が死んでからは特にそういった気になり、身体が動くうちに好きなこと
を思う存分やろうと思い始めましたよ。

 もっとも周囲の人間に言わせると、僕は、いつも自分の好きなことしかやってこな
かったそうですけどね。(^^;)

                          とものり

721. 新著出版、おめでとうございます 投稿者:ヨシミツ 投稿日:2009/05/01(金) 22:39:14
>とものり さん
ヨシミツです。ご無沙汰しています。

新著の出版、おめでとうございます。
私も読んでみたいです。
ちゃんと理解出来るかは?ですが…(汗)。
出版日を、教えて頂いたら、すぐに書店に注文します。

***
さて、わが家のことですが、
昨晩、義父が緊急入院し、
今朝早く、かみさんが日帰りでお見舞いにいきました。

幸い、ことなきを得て、午後には落ち着いたとのこと。
ほっとした様子で帰宅しまた。

ぼくの実父も、昨年夏、同様な入院がありました。

両方とも両親健在でありがたいことですが、
何しろ高齢なので、健康のことが心配です。
そして、それだけに、
自分がしっかりしてなくちゃならないと思います。

720. Re[719]:御予約ありがとうございます〜! 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/04/30(木) 09:48:51
>NEGIさん

>>あ、一部予約入れといてください。
>>本棚に入れとけば、利口そうに見えますゆえ。^^;

 毎度、ありがとうございます〜!m(..)m

 これで、少なくとも2冊は売れそうです。(^^;)

 ちょうど今、編集者と題名の相談をしているところでして、前著の姉妹編というこ
とで、題名は「医学・薬学・生命科学を学ぶ人のための多変量解析入門」になりそう
ですよ。(^_-)

                          とものり

719. Re[718]:統計学入門続編執筆終了! 投稿者:NEGI 投稿日:2009/04/30(木) 08:00:00
>とものりさん

お久しぶりのNEGIでございます。

>> 出版日が決まったら、売り上げに多少なりとも貢献するために、当館で大いに
>>宣伝するぞ〜〜っ!p('o')

あ、一部予約入れといてください。
本棚に入れとけば、利口そうに見えますゆえ。^^;

    春のお祭り真っ最中 NEGI

718. 統計学入門続編執筆終了! 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/04/21(火) 20:34:09
 633番の書き込みで宣伝した、統計学入門続編・多変量解析編の原稿を書き終
わり、現在、校正中です。(^o^)/

 今回はベクトルと行列を一切使わず、数式も極力使わないで、多変量解析の原
理をわかりやすく説明するということにチャレンジしました。

 その結果、ベクトルと行列は全く使いませんでしたが、数式はさすがに前著よ
りも多くなってしまいました。

 「数式をひとつ使うたびに、本の売り上げが半分になる」という法則に従えば、
今度の本の売り上げは前著の10分の1以下にになりそうです。(^^;)

 出版日が決まったら、売り上げに多少なりとも貢献するために、当館で大いに
宣伝するぞ〜〜っ!p('o')

                            とものり

717. 「大誘拐」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/04/14(火) 12:05:52
・「大誘拐 Rainbow Kids」岡本喜八監督、1991年、日本

 天藤真の傑作推理小説を岡本喜八監督が映画化した作品。緒形拳の追悼番組と
してTVで放映していたので、久しぶりに再見しました。(^o^)v

 原作のプロットが緻密に練り上げられているせいか、原作を無視して、何でも
岡本喜八流の作品にしてしまうこの監督らしくなく、原作にかなり忠実な構成に
なっています。

 その分、岡本喜八監督独特のアクの強さが薄まっていますが、コメディとシリ
アスのバランス感覚はさすがです。

 作品のできとしては、当然、原作にはおよばないものの、北林谷栄、緒形拳、
樹木希林といった芸達者達が、その不満を多少は埋め合わせてくれます。

 特に主役の北林谷栄はまさにはまり役で、原作を読んだ時から、この作品を映
画化するとしたら、とし子刀自はこの人しかいないと思っていました。(^o^)v

                            とものり

716. Re[715]:RSSフィード 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/04/07(火) 10:01:15
>通りすがり(^^;;さん

>>余計なお世話ですが(笑、RSSフィードあると便利かも・・・です。

 今回のバージョンアップは主に掲示板あらしに対する対応でして、残念ながら、
RSSフィード機能はまだ持たせていませんねぇ。

 RSSフィード用のCGIもあるみたいですから、気が向いたら対応するかもしれませ
ん。(^_-)

                          とものり

715. Re[713]:掲示板スクリプトのバージョンアップ 投稿者:通りすがり(^^;; 投稿日:2009/04/06(月) 19:55:31
ご無沙汰してます。
VerUpおめでとうございます。
余計なお世話ですが(笑、RSSフィードあると便利かも・・・です。

714. 「エドガー・アラン・ポー200年目の疑惑」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/04/04(土) 21:50:15
・「エドガー・アラン・ポー200年目の疑惑〜探偵・明智小五郎の調査報告〜」
NHK BSハイビジョン、2009年、日本

 アメリカを代表する文豪であり、探偵小説の開祖であるエドガー・アラン・ポ
ーの生誕200年を記念して、その生涯を色々な面から調査し、謎の多い素顔に迫
るドキュメンタリーです。

 「ドキュメンタリー風フィクション」と銘打たれているだけあって、既に故人
となっている江戸川乱歩が、自身の生み出した名探偵・明智小五郎(藤原竜也)に
謎の多いポーの調査を依頼し、彼はアメリカのポー由来の地を訪ね、ポーと親交
のあった故人の霊と交流したり、過去に戻ったりしながら、ポーのことを調査す
るという、ユニークで凝った構成になっています。

 昨年、仕事でフィラデルフィアに行った時、ついでにロッキーがトレーニング
した美術館の階段と、ポーの記念館(ポーが暮らしていた家)に行きました。思い
がけずその両方がこの番組に出てきたので、けっこう嬉しかったりしました。(^o^)v

 高校生の頃、推理小説のファンになり、ポーに入れ込んだことがありました。
そして夏休みの宿題の中の読書感想文の題材に、ポーの「盗まれた手紙」を選び、
感想文ならぬ推理小説論を書きました。

 元々、漫画が好きで、自分は文章よりも漫画の方が向いていると思い込んでい
たので、作文は大の苦手で、文章を書くことは苦痛でした。

 その上、人から何かを押し付けられると反発する天邪鬼でしたので、学校の推
薦図書とか読書感想文といったものは大嫌いで、いつも四苦八苦しながら嫌々感
想文をでっち上げていました。

 しかしこの時だけは自分でも驚くほどすらすらと書き上げることができ、自分
の書きたいことを書くのなら、文章を書くことはそれほど苦痛ではないというこ
とを発見しました。

 そんなことがあったせいもあり、ポーは僕にとって特別に思い入れのある作家
です。(^o^)v

 この番組はかなりしっかりと作られた、面白い内容でしたので、そのうちに
NHK総合TVで再放送するような気がします。ポーに興味がある人だけでなく、推
理小説に興味のある人にもお勧めしたい番組です。(^_-)

                            とものり

713. 掲示板スクリプトのバージョンアップ 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/28(土) 23:45:11
 ものすごく久しぶりに、当会議室の掲示板スクリプトをバージョンアップしま
した!(^o^)/

 今回は掲示板設置用の設定ファイルと初期設定ファイルの内容をバージョンア
ップしたため、メジャーバージョンアップになり、バージョン2.0になりました。

 メジャーバージョンアップですから、バグがあるかもしれません。何か不都合
な点に気づいた方がいらっしゃいましたら、遠慮なくこの掲示板に書き込んでい
ただくか、館長までメールで文句を言ってやってください。

 よろしくお願いします。m(..)m

                            とものり

712. Re[711]:張本勲 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/19(木) 19:08:20
>山本直樹先生

>>先ほど病院の食堂で昼食を摂った際に、ある週刊誌に張本勲氏のインタビュー記事
>>が掲載されていました。私は強打者としての張本氏を知っていましたが
>>幼少時に右手に大やけどをしいて現在も不自由で、原爆被害者でもあることを初め
>>て知りました。

 そうなんですか、それは僕も初耳です。

 広島出身の在日韓国人二世で、苦労人だということは知っていましたが、被爆体験
者だということは知りませんでした。

 権力者は常に戦争を起こすチャンスを狙っていて、民衆が戦争の悲惨さを忘れかけ
ると、そこにつけ込んで戦争を起こそうとします。だから、張本氏のような人達が戦
争体験を語ることは、非常に大切なことだと思いますね。

 当館に「行雲流水」をアップしているのは、ささやかながら、自分のできる範囲で
それらしいことをしたいという思いからです。

 もっとも、やたらと暗くて重い話なので、読んでくれる人はあまりいないんですけ
どね。(^^;)

                          とものり

711. 張本勲 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/03/19(木) 12:50:31
杉本先生

先ほど病院の食堂で昼食を摂った際に、ある週刊誌に張本勲氏のインタビュー記事
が掲載されていました。私は強打者としての張本氏を知っていましたが
幼少時に右手に大やけどをしいて現在も不自由で、原爆被害者でもあることを初めて知りました。

「被爆体験を話し始めたのは、二年ほど前にテレビで『戦争のことを聞いても何の意味もない』と発言する若者や、原爆がどこに落とされたかも知らない若者がいたからです。これはいかん、戦争の悲惨さを子々孫々まで語り継いでいかなければ、と思いました。戦争被害はそのときだけのものではありません。不幸を何十年も引きずります。正しい戦争なんてありません。国益、宗教、主義主張はありますが、それを通すために人を殺すというのは人間ではないと思います。原爆を落とした飛行機が公開されたことがありますが、やられた我々は腹わたが煮えくりかえりました。
いまは原始時代の猛獣のように強い者が弱い者を食う時代ではありません。近隣はお互いに仲良くしてもらいたいし、必ずや世界のどこかに正義の国が出てくるはずです。その人たちに協力してもらいながら、(争いごとは)必ず話し合いで解決すべきです」



710. ウェブサーバーのバージョンアップ 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/17(火) 21:33:32
 本日(17日)、ウェブサーバーのメンテナンスがあり、設定が少し変わりました。
そのせいで当館の内容が数日前に戻ってしまい、数日間の書き込みとログが消え
てしまいました。(~o~)

 幸い、自分のコンピュータにバックアップを取ってあったので、16日夕方の状
態に戻すことができました。でも、もし16日深夜から17日午前中にかけて、この
会議室に書き込みされたものがあったとしたら、それは復元できません。

 全てはウェブサーバーを管理している会社のせいですので(^^;)、悪しからず
ご了承ください。m(..)m

                            とものり

709. 確定申告 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/14(土) 21:21:23
 先日、独立開業後、初めての確定申告をしました。(^o^)/

 会社勤め時代、地元の区長を務めて、町役場から特別公務員としての報酬を受
けた時に、確定申告をしたことがあります。

 しかし今回は個人事業主としての確定申告であり、節税のために青色申告にし
たため、決算書の作成とか複式帳簿の作成とか、とにかくその時とは比較になら
ないくらい大変でした。

 幸い、カミさんが簿記の資格を持っていて、経理音痴の僕と違って経理計算が
得意ですから、全てカミさん任せでした。このため大変だったのは、僕じゃなく
てカミさんなんですけどね。(^^)ゞ

 決算と確定申告をした結果、僕の商売は必要経費がほぼ3割、事業税・所得税・
市民税等の税金がほぼ2割(営業利益のほぼ3割)であり、純益はだいたい5割であ
ることがわかりました。

 例えば売り上げが100万円あったとすれば、必要経費が30万円かかり、税金で
20万円も取られ、最終的な収益、つまりサラリーマンの給与で言えば手取りが50
万円になるというわけです。

 僕の商売は口先だけの商売であり(^^;)、原材料等の仕入れがないため、必要
経費の割合が少なく、利益率は結構高いほうです。そのため、売り上げは少ない
にもかかわらず利益が出てしまい、税金がたくさんかかります。

 サラリーマン時代は、給与から税金が天引きされていて、手取りの金額を実質
的な給与と感じていたため、「税金を取られている」という実感があまりありま
せんでした。

 しかし自分で(一応は(^^;))苦労して金を儲けたのに、その中から2割もの金を
税金で取られるとなると、まさに身銭を切った「血税」だということをまざまざ
と実感します。

 そしてその血税の一部が公務員の裏金になっているかと思うと、無性に腹が立
ちます。公務員の汚職や裏金などに対して、サラリーマン時代はいわば頭で怒っ
ていましたが、今は腹の底から怒りが湧いてくる感じです。凸(-"-メ)

 その上、その血税を受け取る税務署の担当者の態度がやたらと横柄であり、人
を疑るような目付きをしていたので、実に感じが良くありませんでした。

 いつもの僕の持論ですが、国をひとつの会社とすれば、住民は株主であると同
時にユーザーに相当し、政府は株主に任命された取締役会に相当し、公務員は社
員に相当します。

 その株主兼ユーザーである住民が支払う税金は、資本金であると同時に売り上
げに相当しますから、それを受け取る税務署は営業部門に相当し、税務署員は営
業担当者に相当するわけです。

 どんな会社でも営業担当者はCS(カスタマー・サティスファクション、顧客満
足)の向上に努め、ユーザーに愛想が良くするのが当然です。ところが税務署と
いうところはその自覚に全く欠けていて、CSは最低レベルです。

 もしこれが普通の会社だったら、ユーザーはさっさと別の会社に乗り換えてし
まい、売り上げが激減して倒産してしまうでしょう。

 日本憲法には「納税は国民の義務」という馬鹿げた条文があり、納税しないと
憲法違反で犯罪になってしまいます。

 ところが公務員が税金を湯水のように無駄遣いしたり、裏金を作ったりしても
憲法違反にはならず、犯罪にならないというのは全くもって不公平です。

 実は、憲法で納税を国民の義務と規定しているのは、中国と、その影響を受け
た日本と韓国くらいです。多くの国の憲法には、「国家は税を課し、徴収するこ
とができる」程度しか規定されていないそうです。

 そもそも憲法とは、本来は主として国民の権利と国家の義務を規定したものの
はずです。ところが日本の憲法は、主として国民の義務と国家の権利を規定して
いて、まるっきり反対です。

 憲法第9条の改正を議論するよりも先に、そういった本末転倒な部分を改正し
て欲しいものです。p(+o+)

           税金の恨みで論理飛躍が激しい(^^;) とものり

708. 「チーム・バチスタの栄光」 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/12(木) 11:01:19
・「チーム・バチスタの栄光」中村義洋監督、2008年、日本

 海堂尊の傑作医療ミステリー「チーム・バチスタの栄光」を映画化した作品で
す。

 「原作と映画は別物」と割り切っているものの、気に入った小説を映画化した
作品を観ると、ついつい「原作はこんなチャチなものじゃない、頼むから原作を
読んでくれ〜!p(ToT)」と叫びたくなってしまいます。

 この作品も、原作を知らなければ、娯楽作品としてそれなりに楽しく観ること
ができるかもしれません。

 しかし原作は、医師の使命と生死観、医療現場が抱える問題点、医師社会の前
時代的な封建性、大学病院内に渦巻く権謀術数と権力闘争、マスコミの偏向報道
に対する批判といった硬派なテーマを扱っており、作者の主眼はミステリーを描
くことよりも、むしろそういった問題を描くことにあると思います。

 実際、原作は、医療現場の細部と、そこで働く人達の人間性や人間関係を、現
役医師でなければ描けないリアルさで濃密に描いていて、僕が気に入っているの
もそういった部分です。

 映画化されたものは、そういった骨っぽくて(普通の人にとって(^^;))口当た
りの悪いところはきれいさっぱり取り去ってしまい、代わりに竹内結子演ずる美
人女医と、阿部寛演じるエキセントリックなTRICKキャラを入れ、口当たりの良
い娯楽作品に仕上げています。

 原作には美人キャラが出てきませんので、僕もこの竹内女医だけは気に入りま
した。(^^;)

                            とものり

707. Re[706]:大平正芳 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/04(水) 11:07:03
>山本直樹先生

>>私はあまり知らなかったのですが、近年大平元首相の評価が上がっているようですね。

 大平首相といえば、何と言っても「アーウー宰相(^^;)」と、「衆参同時選挙運動
中の急死」と、それによる「香典票」が有名ですよね。

 また大蔵省出身の官僚政治家であり、戦後政界でも指折りの知性派であること、そ
して敬虔なクリスチャンであることや、読書家であることでも知られていました。

 でも大平首相の時代には、僕はもう会社員になっていて、学生運動から離れていま
したし、田中角栄首相ほどの見事な敵役ではなかったので(^^;)、残念ながら、それ
以上のことは知りません。

 最近、吉田首相や大平首相のような過去の政治家が再評価されているのは、国民が
現在の政治家に不満を持っているからではないかと思います。

 でもこれは、「昔は良かった」とか「今の若者は…」といった言葉と同様に、いつ
の時代でも変わらない民衆の心情を反映しているような気もします。

 現在進行中のことや、現在かかわりのある人物のことを、感情を交えずに冷静かつ
客観的に評価することは非常に難しく、ある程度の時間が経たないと、正当に評価す
ることは無理ではないかと思います。

 ところがその一方で、過去の出来事や人物については、都合の悪いことは忘れて、
都合の良いことばかりを覚えていることが多く、しかも郷愁のフィルターを通して眺
めることが多いため、どうしても良く思えてしまいがちです。

 実際、僕自身も、会社勤め時代には、自分の会社の悪いところばかりが目について、
やたらと内部批判と内部造反(^^;)をしていました。

 ところが退職して数年たった現在では、悪い思い出はすっかり忘れ、会社の良いと
ころを素直に認められるようになりました。

 これは、現在のことは虫眼鏡で観察し、過去のことは遠眼鏡で眺めることによる効
果であり、それら両方の観察結果を合わせて、ちょうど良い妥当な評価ができるのか
もしれません。

                          とものり

706. 大平正芳 投稿者:山本直樹 投稿日:2009/03/03(火) 12:37:36
杉本先生

私はあまり知らなかったのですが、近年大平元首相の評価が上がっているようですね。
少し調べてみると共産党の議員ですら彼を高く評価しています。
ものすごい読書量であったようです。見てくれはぱっとしなかったのですが保守派の知性人であったようです。下にインタビュー記事を掲載します。麻生さんとは全く格が違いますね。

—— そこで、政府が頼りになる、あるいは頼らざるをえないわけだが、政府が強力なリーダーシップを発揮することの善し悪しは、いかがですか。
大平
私は、それは賛成できません。何となれば、政府が引っ張っていって、それに唯々諾々と
ついていくような国民は、たいしたことを成し遂げられないからです。政府に不満をもち、政府に抵抗もする民族であって、はじめて本当に政府と一緒に苦労して、次の時代をつくれるんじゃないでしょうか。いまは政府が先頭に立って簡単に片づくような事態でないだけに、この泥濘の中でどうして進路を切り開いていくか、一緒に苦労すべきだと思う。最近、だれの言葉だったか、「山上山あり山幾層」、頂上を極めてみたら次にまた峨々たる山があるという山幾層。「波間道あり道縦横」、波のあいだに道なんかないと見えるけれども、本当は縦横に道があるんだという、そういう言葉を読んで、そのことを非常に感ずる。いまのこの時代、不況の克服といっているけれども、ある困難を克服すれば、また次の困難がくる。その困難は、なお峨々たる山で、いっそうの困難ではないか。坦々たる舗装されたハイウエーが用意されているなんてことは、考えられない。

705. Re[704]:2009年、生存連絡 投稿者:とものり [URL] 投稿日:2009/03/02(月) 10:31:58
>Yasさん

 Yasさん、お久しぶり!(^o^)/

>>去年の夏頃には100時間を超える程の残業をしていたのですが、
>>年末から現在では、世間の不景気を受けて会社からの残業規制が出ており
>>全く残業代が付かなくなってしまいました。

 サラリーマンは残業代を臨時の小遣いとしてあてにしているところがあるので、残
業がないとけっこうつらいですよね。

 でも今は、正規の労働時間を短縮して、ワークシェアリングをしようというご時勢
ですから、残業規制は致し方ないのかもしれませんねぇ。(~o~)

 僕は残業も休日出勤も有給休暇もなく、仕事の依頼があった時が業務時間という境
遇になり、残業届けや有給届けを出す必要がなくなったので、結構気楽になりました
よ。その代わり、収入は激減しましたけどね。(^^;)

>>来週は久しぶりに海に行く予定です。ノーベル賞で有名になった
>>オワンクラゲでも探して来ます。
>>また、今月名大で行われる下村教授の講演会の参加希望もしました。

 下村先生のおかけで、オワンクラゲはやたらと有名になりましたね。何しろ、対称
性の自発的破れというわけのわからん理論よりも、オワンクラゲの方が具体的でわか
りやすいので、一般受けしますよね。

                          とものり

704. 2009年、生存連絡 投稿者:Yas 投稿日:2009/03/01(日) 21:08:22
どうも、お久しぶりのYasです。

去年の夏頃には100時間を超える程の残業をしていたのですが、
年末から現在では、世間の不景気を受けて会社からの残業規制が出ており
全く残業代が付かなくなってしまいました。
残業代で趣味を楽しんでいた私としては、非常に辛い時期です。

来週は久しぶりに海に行く予定です。ノーベル賞で有名になった
オワンクラゲでも探して来ます。
また、今月名大で行われる下村教授の講演会の参加希望もしました。

と、相変わらずクラゲと関わってます。

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